RC住宅は鉄筋コンクリートによって、木造住宅と比べると耐火性に優れている。また、耐震性においても同様に木造住宅より優れていることから、地震保険の保険料は木造住宅より割安になっている。ここではRC住宅の耐火性と耐震性について説明しよう。
RC住宅は鉄筋とコンクリートを組み合わせた構造で、RCの材質である鉄筋とコンクリートそのものが燃えることはない。火災が発生した際に、外壁温度は1,000度にも達すると言われている。だが、温度上昇によってRC住宅の強度が変化することはない。そのため、RC住宅は耐火構造として認められているのである。
省令準耐火構造の建物とは、建築基準法で定める準耐火構造に準ずる防火性能を持つ構造として、住宅金融支援機構が定める基準に適合する住宅をいう。
省令準耐火構造の住宅の特徴には、以下の3つが挙げられる。
具体的には、火の粉による火災に備えて屋根を不燃材料で葺くことや、外壁や軒裏は防火サイディングボード壁などを使用し、防火構造にしておく。そして万が一火災が発生したとしても、各室をしっかり分けられた構造にし、さらに室内の壁や天井に燃えにくい石膏ボードや断熱材を使用することで、燃え広がりを防止する対策をすることが挙げられます。このように省令準耐火構造の建物は、内側と外側の両面から火災に強い住宅といえるだろう。
RC住宅は、木造住宅などと比べて地震に強い建物である。これは、鉄筋コンクリートの構造上の特性によるところが大きい。コンクリートは圧縮される力に強く、鉄筋は引っ張る力に強いという特性があり、RC造では骨組みとして鉄筋を組み、それをコンクリートで覆う構造をしている。
地震が起こると、建物には横揺れと揺れによって加わる縦の負荷がかかる。それらを、鉄筋の引っ張り耐性とコンクリートの圧縮耐性が支えることで、耐震性を確保しているのだ。
燃えにくい建物の方が火災保険の保険料は低く抑えることができる。そのため、燃えやすい材質の木造住宅と比べると、RC住宅の方が火災保険の保険料は割安になる。さらに地震保険についても、耐震性の高いRC住宅の保険料は一般的な木造住宅の約半分程度となり、安く抑えることが可能である。